別注太陽リング改め桜リング?
調布パルコでご注文頂き、だいぶ久しぶりの製作となった、
太陽リングの別注品を無事納品できました。
お客様より、石をお預かりして、桜の開花と同時にというオーダーで、
満開前になんとか無事に納品完了いたしました。
桜の開花宣言より数日遅れてしまいましたが、ここ数日の寒暖差で、
まだまだこれから見頃を迎える時期にお楽しみ頂けるタイミングで
お渡しできて、かなりホッとしたと同時に、
今回、以前の製作環境からだいぶ加工状況が変わってしまっていた事など、
製作の裏側を綴りたいと思います。
画像を見てもお分かりかと思いますが、今回お持ち込み頂いた石は、
通常デザインより1mm程度大きかったこともあり、かなりの存在感。
そして、この丸玉サイズが限界という事が製作して判明しました。
横から見てもボリューミーな石のサイズ。
高級感が出たと同時に、石座もこれ以上大きくなると許容範囲外という状態が
分かります。(ギリギリ!!)
私が加工出来るのは、鋳造前のワックス加工と、鋳造後の画像白丸部分の銀線をカットして、
最終仕上げを含み、磨き作業をすると言うもの。
このリングは石を回転させる構造の為、
後から石座と銀線を固定しているのですが、
石が既に入っているので、火を入れる事ができず、
レーザーロウ付という特殊加工を施しています。(業者に依頼)
そう、このレーザー加工が今回の大きな問題。
実は商品開発当初は、コロナ前ということもあり、
加工賃がまだそこまで高くなかったのです。
しかし、この数年で為替が変動したことを見てもわかる様に、
衝撃のインフレが発生(笑)
びっくりしました。まさかの加工賃、
その差なんと4倍!!!!
クイズダービーかよ!!!と言う声が聞こえてきそうな程。
(知らない方はネットで検索を(笑))
いや、高すぎでしょと、目が飛び出そうになりましたが、
そこは裏技を使い、無事にクリアできた私。
当時も加工賃のことで、業者さんに相談していたことを思い出しましたが、
今回も今後の為に数社相談し、無事着地点を見つけられました。
こちらの太陽リングは当時製作していた在庫がまだあるので、
急な値上げはしませんが、このままずっと地金が高騰し続けたりしてしまうと、
在庫が完売次第、価格を変更するしかない状況に、大変心苦しいところです。。。
(※因みに16号以上は自動的に価格が変わる可能性大です。在庫が15号までしか無い関係上)
改めてそろそろ景気回復して欲しいな、本当に。と思う次第です。
お米の価格も倍になっているこの社会情勢、我らの仕事が生き残れること自体
奇跡に近いなと日々実感しています。
お客様に『これならこの価格を支払う価値がある!』と思い続けて貰える様な
商品開発を今後も継続できるように、
現在新作企画に勤しんでますが、ずっと長いこと借りていた、
例の遅読書にも、そんな一文が書かれていたことが、頭をよぎります。
それはプライシングの適正化について。
サブスクについての、本著は広範囲にわたる解釈で、
全く予期していない方向から、
新しい思考法を提案された様な気がしました。
基本難しい項目は飛ばしましたけど(笑)
※自分とはあまり関係ない領域の話もあり、飛ばさないと読み終わらないので^^;
過去に製作していた商品などは、特に価格差が激しく、
店頭で若干混乱する可能性もあるなと最近感じているのですが、
そこに気づかれている方は、相当ryuroruのコアなお客様です。
今後は徐々にデザインも整理しようと思っている所ですので、
マイナーチェンジなどしつつ、また新たな見せ方ができれば幸いです。
ちょっと話が脱線してしまいましたが、本題に戻りまして、
この度は素敵なオーダーをして頂きましたN様、
諸々ご配慮頂きまして、誠にありがとうございました。
三寒四温が炸裂している、3月を何とか乗り切り、
春麗らかな季節を元気に迎えたいものです。